2014年9月23日火曜日

シングルマザーに医療保険は必要ない

世の中には、医療保険や生命保険など、万が一の際にお金が貰える民間の保険がいくつもあります。しかし、シングルマザーは、こうした保険に加入する必要は全く無いといえます。もちろん、公的な保険(国民健康保険・社会保険)への加入は必須ですが、それら以外の民間の保険に加入するのはもったいないです。

こうした民間医療保険を利用せずとも、国民健康保険などの公的健康保険だけで医療費負担を軽減出来る、高額医療費制度という仕組みがあります。通常、医療費の自己負担額は3割で済みますが、入院が長引けば、支払いも高額になってしまいます。こうした負担を軽減するため、定められた自己負担限度額を上回った場合に、その超過金額を支給してもらえるのが、高額医療費制度です。自己負担限度額は収入によって変わりますが、一般の場合は、月額が「80100円+(総医療費-267000円)×1%」、となっています(低所得者の場合は35400円)。

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例えば、100万円相当の治療を受けた場合、本来ならばその3割の30万円を支払う必要がありますが、高額医療費制度が適用されれば、自己負担限度額の87430円で済むのです。つまり、残りの21万2570円が免除(後に返還)されるのです。高額医療費制度の申請は、国民健康保険の場合は市区町村の国民健康保険窓口で、会社員の加入する協会けんぽの場合は全国健康保険協会で行えます。

また、高額医療費制度だけでなく、ひとり親家庭等医療費助成制度という、別の援助の仕組みも設けられています。ひとり親家庭等医療費助成制度とは、18歳未満の子供のいる一人親の家庭に対して、医療費の自己負担額の一部を助成する制度です。東京都では、通院の場合12000円、入院の場合44400円を一月あたりの自己負担上限額として、これを超過した医療費を負担してもらえるのです。ただし、一定の年間所得額(子供が一人の母子家庭なら230万円)を超えている場合は、この制度を受けられません。

このように、わざわざ民間医療保険に加入しなくても、医療費を軽減する方法は色々とあるのです。なお生命保険については、もしシングルマザーである貴方が不幸にも亡くなってしまった場合、残された子供は夫が引き取るか、もしくは施設で育てられることになるので、生命保険の意味はほぼありません。そもそも、民間の医療保険のおよそ半分は保険会社の儲けとして消えるため、収入の少ないシングルマザーだけでなく、万人にとっても非常に馬鹿らしい「掛け」なのです。

ただでさえ生活の苦しい母子家庭では、出来るだけ余分な出費は控えたいところです。万が一の事態に備えて貯蓄するのが大切で、そのために間違ったお金の使い方をしないよう、良く調べて行動する事が重要です。